雄島の参道、松の枝越しに湾を見る
2024-09-20 13:14
朱塗りの渡月橋を渡り、雄島へ。古来より霊場とされ、見仏上人ら松島を慕った僧たちが籠もった岩窟が点在する小さな島です。アカマツの太い枝が低く垂れ、その隙間から松島湾の島影が淡く浮かびました。参道は雨上がりで湿り、根のうねりが滑りやすい。海はすぐそこなのに、森閉じの静けさに包まれています。
日本三景のひとつ、松島へ。湾に浮かぶ二百六十余の島々と、海を見つめてきた古刹を、秋の入り口の柔らかな空気の下でゆっくりと歩きました。芭蕉が「松島やああ松島や松島や」と絶句した湾景を、私は曇天の静けさのなかで受け止めます。
2024-09-20 13:14
朱塗りの渡月橋を渡り、雄島へ。古来より霊場とされ、見仏上人ら松島を慕った僧たちが籠もった岩窟が点在する小さな島です。アカマツの太い枝が低く垂れ、その隙間から松島湾の島影が淡く浮かびました。参道は雨上がりで湿り、根のうねりが滑りやすい。海はすぐそこなのに、森閉じの静けさに包まれています。
2024-09-20 13:29
雄島の高台に建つ小さな御堂。松島は平安期から霊場として知られ、瑞巌寺の前身・延福寺の修行僧たちもこの島で坐禅を組みました。屋根を覆う苔、磨き込まれた木の床、潮風に晒され続けた板壁。誰もいない縁先に腰を下ろすと、湾を渡る風と遠い遊覧船の汽笛だけが聞こえます。芭蕉も奥の細道でこの島に渡ったと記しました。
2024-09-20 15:55
午後の遅い時間、円通院へ。臨済宗妙心寺派の禅寺で、伊達政宗の嫡孫・光宗の霊廟「三慧殿」を祀るために一六四七年に開かれたと伝わります。境内の片隅、岩壁に蔦が垂れ、足元にはツワブキの大きな葉が群れていました。整え過ぎない庭が、東北の寺らしく素朴で、息が深くなります。
2024-09-20 16:01
円通院の名物、白華峰西洋の庭。光宗の厨子に施された薔薇の文様が西洋との文化交流を物語ることから、後年、薔薇の庭が設けられたといいます。中央に石灯籠、左右にモミジと薔薇、足元には桔梗や秋明菊。色づき始めた葉と最後の花がせめぎ合い、九月末の松島が一番ふくよかな表情を見せてくれました。
島の御堂、苔むす岩、薔薇の咲く庭。松島は派手な絶景というより、ひだのような静けさを畳みかけてくる場所でした。次に来るときは、四大観のどれかに登って、湾全体を俯瞰してみたい。