Brian Eno が定義したアンビエントは「気付かなくても良い音楽」だが、 ここに住むアンビエントは 気付かれることを覚悟した儀式音楽 である。
Empyrium・Tenhi・Dargaard・Kauan・Nucleus Torn・Nachtreich。 共通するのは Black Metal の出自を持つ作曲家が、 静寂を選び直したとき に書かれる音楽だということ。 ドイツ語圏 (Empyrium・Dargaard) と北欧 (Tenhi・Kauan) の冷たさが基層を作る。
純粋なドローン (Stars of the Lid 系) は数えるほどしか無い。 主成分は 「歌のない物語」 ── ピアノと弦と森の音だけで、 雪の降る城を描こうとする系譜。
IN SCISSORS や MURGRIND のような国産がさり気なく混ざっているのは、 この種の音楽が言語を必要としないことの証明だ。
Fantasy Spineの起点。 Celt&Fantasy&Violin (Trobar de Morte, Antti Martikainen) と Indies (帝国少女, Asriel) へと、 「夜と冬」 という共通語で繋がる。